オープンワールドゲームとリニアゲーム

院長コラム

ゲームには、大きく分けて「リニアゲーム」と「オープンワールドゲーム」という二つのスタイルがあります。

リニアゲーム(Linear Game)は、ストーリーの進行がある程度決まっており、プレイヤーが進むべき道筋が明確なゲームです。代表的な例として、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などがあります。こうしたゲームでは、経験を積みながらキャラクターが成長し、ストーリーに沿って冒険を進めることができます。

一方で、オープンワールドゲームは、プレイヤーが自由に世界を探索し、好きな順番でストーリーを進めることができるゲームです。例えば、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『スカイリム』などが挙げられます。決まったルートがなく、プレイヤーの選択次第で物語の進み方が大きく変わるのが特徴です。

リニアな人生からの解放

治療の現場で、ある40代の患者さんと話をしていて、このゲームの違いに通じるものを感じる出来事がありました。

その方は、慢性的な頭痛に悩まされ、心因的な理由で休職されていました。
症状と密接に関係していたのは「執着心」。
子どもの頃から祖母に「男はこうあるべき」「こうしなければならない」と厳しく育てられ、公務員一家で育ったこともあり、「安定した職に就くべき」という価値観を押し付けられていたそうです。

実際に公務員になったものの、仕事にやりがいを感じられず、常にストレスを抱えていました。
リニアゲームのように「経験を積めば成長し、いつかは昇進できる」と信じて頑張ってきたものの、現実はそう甘くはありませんでした。

自分の人生が祖母の言葉に囚われ、それを呪縛のように感じている自分に気づかれて納得していました。

今後この方が、自分の価値観を大切に自分の人生を歩まれることを祈っています。

世代ごとの価値観の違い

施術後の雑談の中で、最近発売された『ドラゴンクエストIII』のリメイク版の話題になりました。盛り上がって購入したのは、私たち40代・50代の世代が多かったそうです。
対して、今の若い世代はリニアゲームよりも、オープンワールドゲームを好む傾向があるようです。

現代の若者の生き方を見ていると、まさにオープンワールドゲームの主人公のように感じます。
決められたストーリーを歩むのではなく、自ら道を切り開き、場合によっては経験値を積むことなくいきなりボス戦に挑むような大胆さを持っているように感じます。
誰かの指示に従う必要もなく、自分の好きなことに熱中し、型にとらわれない生き方をしているように思えます。

一方で、私たち40代・50代は昭和から平成・令和への転換期を生きてきました。
戦後を生きた両親や祖父母から、「こうあるべき」「こうしなければならない」という価値観を叩き込まれてきた世代です。
コツコツ地道に働くことこそ美徳とされていた時代から、働き方も生き方も自由に選べる時代へと変化している今、その信念になっているルールをアップデートする必要があるのかもしれません。

自分らしい生き方を選ぶ

私たちが当たり前だと思っていた、「親が望む、決められた道を歩む」ことは、すでに過去の価値観なのかもしれません。これからの時代は、オープンワールドのように、誰かが決めたストーリーではなく、自分自身が楽しめる人生を選ぶことが大切なのではないでしょうか。

ちなみに、私はゲームをするとき、オープンワールドの広大な世界に放り出されると何をしていいかわからず不安になるタイプです(笑)。結局、ドラクエやファイナルファンタジーのようなリニアゲームのほうが落ち着いて楽しめるんですよね。でも、現実の人生は、少しずつでもオープンワールド的な自由を取り入れてみたいと思います。

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