競歩選手の膝と大腿部の痛みと「期待」という呪縛

治療記録

当院に長年通院されている大学競歩選手の患者さんが、膝と大腿部前面の痛みを訴え来院されました。彼は小学生の頃から当院に通っており、高校では長距離走に取り組んでいましたが、思うように記録が伸びず競歩に転向。その決断が功を奏し、大学では歴代レコードを更新し、歴代ランキング9位の実績を持つまでに成長しました。

今回、1ヶ月後に控えた大切な大会に向けて練習する中、膝と大腿部前面に痛みを感じるようになり来院されました。検査の結果、膝の軟骨系と大腿前面部の筋肉系に異常な反応があり、脳の誤作動が関係していることが分かりました。

「警戒心」と「執着心」— 期待が生むプレッシャー

ストレス要因として現れたキーワードは「警戒心」でした。大会での順位への過度な不安を抱えており、患者さん自身もその気持ちに納得していました。

また、「執着心」というキーワードも浮かび上がりました。
本人は「他の人からの期待が呪いになっていると思います」と発言し、その言葉に対して身体が明確に反応していました。小さい頃から周囲に気遣いができる優しい性格の彼は、周りの期待を強く受け止めすぎた結果、それがパフォーマンスへの影響として表れていたのです。

治療後の変化

施術では、誤作動を引き起こしていたストレス情報を整理し、警戒心や執着心の反応を改善しました。その結果、痛みは消失し、すっきりした表情で帰られました。

この症例から、競技において技術や体力だけでなく、精神的な影響が身体に現れることを改めて実感しました。スポーツ選手にとって、心と体のバランスを整えることの重要性を再認識する機会となりました。

当院では、身体だけでなく心のケアも含めた治療を大切にしています。今後も選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、サポートしていきたいと思います。

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